はじめまして、カナダの高齢者ケアホームで介護士(Resident Assistant)として働いているTofu【@eigodekaigo】です。X(旧Twitter)とInstagram、noteでは、日々の気づきやカナダの暮らしとヘルスケアに役立つ情報を発信しています。もしよろしければ、ぜひフォローして、保存していただけると嬉しいです!(プロフィールリンク参照)

知らない検査ほど、不安になるものですよね。
「カナダで胃カメラってどんな流れ?」
「英語でちゃんと理解できるかな?」
そんな気持ち、すごくよく分かります。私も10年以上カナダで介護士として働いていますが、実際に自分が受けるとなると、やっぱり緊張しました。でも結論から言うと、カナダの胃カメラ検査はとてもシステム化されていて、安全管理も徹底されています。
この記事では、実際に私が受けた体験をもとに、検査の流れ・注意点・家族介護にも役立つポイントを、やさしくまとめました。
「これなら不安なく検査を受けられそう!」と、思えるヒントになれば嬉しいです。

カナダの胃カメラ検査とはどんな検査か

胃カメラ(EGD)で見える範囲
胃カメラ検査(EGD)は、細いカメラ付きのチューブを使って、食道・胃・十二指腸を直接観察する検査です。レントゲンとは違い、実際に粘膜の状態を目で確認できるため、小さな炎症や潰瘍、初期のがんなども見つけやすいのが特徴です。カナダでは、症状がはっきりしない場合でも、より正確な診断のためにこの検査が選ばれることがあります。介護の現場でも、食欲低下や体重減少があるレジデントに対して、この検査が行われるケースは少なくありません。
EGDとは?
EGDのフルネームは:Esophagogastroduodenoscopy(エソファゴ・ガストロ・デュオデノスコピー)
意味を分けるとこんな感じ、長過ぎるし発音が難しいですね(汗)
- Esophago → 食道
- Gastro → 胃
- Duodeno → 十二指腸
- scopy → 見る(内視鏡で観察する)
治療も同時にできる理由
EGDの大きな特徴は、検査だけでなく治療も同時に行えることです。例えば、出血している部分をその場で止血したり、ポリープを切除したりすることが可能です。また、必要に応じて組織を採取する「生検 (Biopsy)」も行われますが、これらはすべて内視鏡の中を通る器具で行うため、痛みはほとんどありません。介護士として見ていても、「検査=怖い」というより「その場で解決できる安心感」がある検査だと感じています。
カナダで胃カメラ検査を受ける前の準備

なぜ絶食が必要なのか
検査前に絶食 (Fasting) が必要なのは、胃の中を空っぽにして正確に観察するためです。食べ物や飲み物が残っていると、カメラの視界が遮られてしまい、重要な病変を見逃す可能性があります。また、鎮静を使うため、胃の内容物が逆流して気道に入る「誤嚥」を防ぐ目的もあります。日本と同じように思えますが、カナダでは水も含めて完全にストップする点に驚く方も多いです。
筆者は、午前10時のアポイントメントだったので、前日午後10時から絶食 (Fasting) しました。
送迎が必要な理由
カナダでは、胃カメラ検査の多くで、鎮静 (Sedation) が使われます。そのため、検査後は眠気やふらつきが残り、判断力も低下します。この状態での運転は非常に危険なため、必ず誰かの送迎が必要になります。これはルールとしてかなり厳しく、迎えがいない場合は検査自体がキャンセルされることもあります。家族介護の視点でも、この「送迎の確保」はとても重要なポイントです。タクシーやUberで帰る場合も、同伴者が必要です。
もし付き添いが見つからない時は、近所の方や有料サポートサービスを頼るのもひとつの方法ですね!
カナダの胃カメラ検査当日の流れ(体験談)

チェックインから準備まで
病院に到着すると、まず Patient Registrationで受付を行い、Care Cardの確認とリストバンド(ID) の装着があります。その後、GI (Gastrointestinal)オフィスで再度チェックインを行い、自分のカーテンで仕切られたベッドに案内され着替えに進みます。ホスピタルガウンに着替え、下着と靴下のみを着用し、持ち物は病院の専用バッグに入れてベッドの下へ置きました。この流れはとてもスムーズで、ナース(Registered Nurse) も慣れているため安心して進めることができました。
ナースによる事前チェック
検査前にはナース(RN)による丁寧な確認があります。血圧測定やIVラインの準備に加え、現在の薬、アレルギー、最後の食事時間など細かく確認されます。また、迎えに来る人の連絡先までしっかり聞かれるのが印象的でした。さらに「Warm blanket(温かいブランケット)」が必要か聞かれるなど、患者の快適さにも配慮してくれました。
英会話サンプル
RN: Are you currently taking any medications?
(現在、何かお薬を飲んでいますか?)
Tofu: Yes, I am.
(はい、飲んでいます)→ 説明しやすいように常備薬持って行きました
RN: Do you have any allergies?
(アレルギーはありますか?)
Tofu: No, I don’t.
(いいえ、ありません)
RN: When was the last time you ate or drank anything?
(最後に食べたり飲んだりしたのはいつですか?)
Tofu: 10:00 pm
(午後10時です)
RN: Who will be picking you up today? Can I have their phone number?
(今日はどなたがお迎えに来ますか?連絡先を教えていただけますか?)
Tofu: My husband will pick me up. Here is his number.
(夫が迎えに来ます。こちらが電話番号です)
RN: Would you like a warm blanket?
(温かいブランケットはいかがですか?)
Tofu: Yes, please. Thank you.
(はい、お願いします。ありがとうございます)
実際にこんなやり取りがあり、ひとつひとつ確認しながら進むので、英語が完璧でなくても安心して受けることができました!
検査中の流れと体感
処置が終わって待つこと1時間くらい、ドクターと麻酔ドクターがベッドに現れ、検査室に運ばれました。ナースと同じような本人確認がなされ、検査室では左側を下にして横向きになり、マウスピースを装着します。その後、点滴から鎮静薬(Sedation) が入ると、意識はすぐにぼんやりしてきます。私の場合は、そこから先の記憶はほとんどありません。よく「息ができるか不安」と言われますが、カメラは食道に入るため呼吸には影響しません。実際、苦しさを感じることなく終わっていた、というのが正直な感想です。
検査後からチェックアウトまで
検査が終わると、ナースが家族に連絡をしてくれ、「あと15分くらいで迎えに来てください」と伝えてくれます。その間にIV(点滴)などが外され、検査後の過ごし方や注意事項について説明を受けます。
着替えを済ませて待っていると、迎えの家族が到着し、その後ドクターから検査結果の説明があります。私の場合は、生検(Biopsy)に出したこと、そして結果はファミリードクターにも共有されることを説明されました。全体としては、受付から帰宅まで含めて、およそ2時間から2時間半ほどで終了する流れでした。

カナダの鎮静(Sedation)はなぜ安心なのか

常にモニタリングされている理由
鎮静中は、ナースが常に付き添い、呼吸・血圧・酸素レベルなどを頻繁にチェックしています。さらに、指には酸素濃度を測る機器が装着されており、少しの変化も見逃さない体制になっています。介護士として見ても、この「常に見守られている状態」はとても安心感がありました。
万が一への備え
万が一に備えて、呼吸や意識を回復させる薬や緊急機器もすぐ使える状態で準備されています。鎮静によるリスクはゼロではありませんが、こうした準備があることで、安全性はしっかり確保されています。ですので、大きなトラブルは非常にまれだそうです。
鎮静薬(Sedation) で眠らされると聞くと怖く感じますが、実際は不安を感じる間もないまま眠ってしまい、目が覚めると全てが終わっていました。
カナダの胃カメラ検査後に気をつけること

24時間の注意点
検査後は、眠気やふらつき、判断力の低下が最大24時間続くことがあります。そのため、運転や重要な決断、アルコールの摂取は禁止されています。思っている以上に体は影響を受けているので、「もう大丈夫」と過信しないことが大切です。
絶食の後でもあるので、胃に優しいものを、ゆっくり食べましょう!
家族介護で大切な視点
家族が検査を受ける場合、この24時間のサポートがとても重要になります。転倒リスクも高いため、できるだけ一緒に過ごし、見守ることが安心につながります。特に高齢者の場合は、普段よりもさらに慎重な対応が必要です。
検査後の大事なポイント
✔ 12〜24時間は誰かが一緒にいる
✔ 車の運転NG
✔ 危険な行動NG(階段・自転車・水泳など)
✔ 大事な判断・契約NG
✔ アルコール・睡眠薬NG
カナダで感じた胃カメラ検査のまとめ
カナダの胃カメラ検査は、事前準備から検査中、そして検査後のケアまで、すべてがしっかりと管理された医療プロセスです。初めてだと不安に感じることもありますが、流れを知っておくだけで、その不安はぐっと小さくなります。
特に家族介護の視点では、検査そのものだけでなく、送迎や検査後の見守りも大切なサポートのひとつです。「一人で頑張らなくていい」という安心感があるのも、カナダ医療の大きな特徴だと感じました。
これから受ける方や、ご家族が検査を予定している方にとって、少しでも安心につながる情報になれば嬉しいです。
noteでは、この日のこぼれ話を綴りました。お時間があれば、こちらのレポートも是非チェックしてください!更に検査前の皆さんの緊張が緩和されるかも!?
救急受診の目安
ERへ(緊急ではないが受診)
✔ 24時間以上、吐き気や嘔吐で食べられない
✔ 眠気・ふらつきが24時間後も続く or 悪化
✔ 痛み止めが効かない
911(すぐ)
✔ 呼吸が苦しい
✔ 唇や指が青い
✔ 起こしても起きない
知っておくと安心な英単語
Gastroscopy / EGD(胃カメラ検査)
→ 正式には Esophagogastroduodenoscopy といいます
Sedation(鎮静)
→ リラックスしたり眠くなるためのお薬
IV (Intravenous line)
(点滴)
→ 薬や水分を入れるためのライン
Biopsy(生検)
→ 組織を少し採取して調べること
Fasting(絶食)
→ 検査前に飲食を控えること
Vital signs(バイタルサイン)
→ 血圧・脈拍・呼吸などの基本的な体の状態
Oxygen level(酸素レベル)
→ 血液中の酸素の量
Procedure(処置・検査)
→ 医療行為全般を指す言葉
Recovery room(回復室)
→ 検査後に休む場所
Discharge(退院)
→ 病院から帰ること

