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あなたは大丈夫?大切な家族と財産を守るために : カナダでの遺言書(Will)作成

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こんにちは、カナダの高齢者ケアホームで介護士(Resident Assistant)として働いているTofu【@eigodekaigo】です。

カナダで遺言書(Will)を作成することは、亡くなった後に残される財産や遺産を分配し、大切な家族や愛する人々を守るためにとても重要なことです。

遺言書(Will)を作るほどの財産なんてないから必要ないんじゃない?

A子さん
Tofu

遺言書(Will)は、あなたが亡くなった後、あなたの財産だけじゃなく、残された大切な家族や人々を守るためにあるものなので、この機会に考えてみてはいかがでしょうか?

この記事では、筆者が遺言書(Will)を作成した時の経験をもとに、みなさんが遺言書(Will)を作成し、亡くなった後の心配や不安を和らげ、残される大切な家族や人々が安心感をもてる一般的情報として(法的助言ではありません)、お役に立てれば幸いです。

尚、遺言書(Will)を作成するにあたっては、最新のカナダの各州の法的情報と、弁護士や公証人などの必ず専門家からのアドバイスを得ることをおすすめします!

カナダの遺言書の重要性

遺言書(Will)とは、死後に残された財産の行方を決めるための法律文書です。遺言書(Will)を作成することは、あなたの大切な家族や人々の将来を計画し守ります。

遺言書(Will)で主な可能なこと

  • あなたの愛する人、子供たち、孫たちを守り養う
  • あなたの家と財産を誰が取得するかを決める
  • あなたの私物(宝石、車、お金など)を誰が受け取るべきかを明確にできる
  • 誰があなたの子供と扶養家族の世話をするかについての指示を残せる
  • 終活セレモニー(葬儀)の指示ができる
  • あなたの財産を管理する人の名前を残せる

画像引用元 : Govermment of Canada

遺言書(Will)と遺書の違い

遺書遺言書(Will)を、同じものと捉えている人もいるのではないでしょうか?遺書は、生前の思いを伝える手紙のことで、法的拘束力はありません。しかし遺言書(Will)は、遺産の分与方法等を記した法的に効力をもつ書類を指します。ですので、遺言書(Will) は大変重要な法律行為になります。

遺言書(Will)がないまま死亡した場合はどうなりますか?

多くの人が遺言を残さず亡くなっていますが、このような場合、裁判所は誰が遺産の法的管理者になるかを決
定し、その資産は通常、州の法律に従って家族に分配されます。口頭で言い残したことがあったとしても、遺言書がない場合、あるいは遺言書が無効である場合、遺産が希望通りに分配されることは少ないです。

遺言書(Will)で争いを避けるために

日頃から、ご家族とオープンに話し合っておく、亡くなった後の希望を伝えておくのがよいと思います。慈善団体に寄付をすることを考えている人は、その旨も伝えておく機会にもなります。

Tofu

筆者の施設の入居者が亡くなった時も、遺言書がなかったばかりに家族同士が揉め、故人と家族が別れの挨拶もできないケースもありました。

カナダで遺言書(Will)を作成

カナダで遺言書(Will)を作成する際には、必ず法的なアドバイスを受けてください。カナダの(お住いの州の)法律事務所や弁護士に相談をすることで、後々の金銭をめぐってのトラブル回避にも繋がります。

遺言書(Will)の作成は、弁護士だけでなく、公証人やセルフヘルプ遺言状作成キットも利用可能ですが、作成できる遺言状の種類には制約もあるので、未成年の子供がいる場合の後見人の選任方法なども含め、あなたの希望する遺言書(Will)の事柄に記載漏れや間違いがないように、是非専門家と確認を!

カナダのブリティッシュ・コロンビア州では、有効な遺言書(Will)は書面で作成し、遺言書(Will)を作成した人は、2人以上の証人立ち合いの下で文末に署名します。また証人は法的な要件を満たす必要があります。

19歳未満の子供の後見人

19歳未満の子供の後見人は、子供の親権を持つ親が生存していない場合、遺言状に子供たちの後見人の選任が必要になります。後見人として頼む際に、重要な責任を担ってくれるかどうか、必ず確認が必要になります。

遺言書(Will)のための情報収集と整理

  • 近親者全員のフルネームと連絡先情報、あなたとの関係、継子を含むすべての子供たちの年齢が記載されたリスト
  • ギフトを贈りたい人や組織の名前と住所
  • 資産をどのように所有するかについての説明 (たとえば、単独で、または他の人と)
  • 所有する不動産の所有権に誰の名前が記載されているかを示す書類
  • 所有する保険契約の詳細、特に保険契約の受取人
  • 年金、退職貯蓄プランなど所有する銀行口座の情報
  • 運営しているビジネスがあれば、その情報 (会社やパートナーシップなど)
  • 養育費の支払いを要求する別居合意や裁判所命令、または未成年の子供の後見に関する情報
  • 遺言執行者(Executor)および後見人(Guardian)の名前、住所、職業

遺言執行者(Executor)を選出

遺言執行者(Executor)は、遺言書に基づいて財産を処理し、分配を行なう役割を担います。遺言執行者(Executor)は、とても責任のある役割を担うので、たいていの人は信頼おける配偶者、成人に達している子供、親、後見人、親友を選びます。遺言執行者(Executor)の役割は非常に大変であり、時間とストレスもかかる場合もあるので、弁護士や、信託会社の専門家などを選ぶ人も多いようです。その際は、定額制なのか時間給制なのかなど、確認しておきましょう!

遺言書(Will)の作成

間違いを避けるために専門家の助言を受けながら情報を整理し、遺言書(Will)作成していきましょう!意志が明確になるように、使用する言葉は慎重に選択してください。

遺言書(Will)の内容は、下記のようなものもありました。

  • 私たち2人が同時に事故などで死亡した場合の、子供の養育(日本から家族が来るまで、子供が身の寄せる場所)
  • 私たち2人が同時に死亡した場合の、遺産管理責任者
  • 世話をする必要のあるペットを飼っていますか?
  • 延命処置や葬式、お墓のこと

遺言書の(Will)への署名

完成された遺言書を、全て読み返し、意思確認をして、署名をすれば遺言書(Will)の完成です。

【筆者の遺言書作成タイムライン】※最初の弁護士とのコンタクトから完成まで4週間くらいでした

  • 遺言書を作成してくれる弁護士を探す
  • 無料カウンセリングを受ける
  • 遺言書に必要な情報を収集し、フォームに記入
  • 2回目の弁護士と面会
  • 3回目の面会で、完成された遺言書を一緒に目を通し、弁護士の目の前で署名し完成させる

カナダで遺言書(Will)作成の値段

さて、みなさんが気になるであろう遺言書(Will)作成(夫婦2人分)の値段ですが、シンプルな遺言書(Will)で一般的に250ドルから600ドル。複雑な遺言書(Will)で750ドルから2500ドルくらいの費用がかかるとされています。

筆者が2017年の作成時の値段をシェアしておきます。当時、数人の弁護士に問い合わせた時も値段の相違はありましたので、みなさんも色々調べて、実際問い合わせてみることをおすすめします。

遺言書(Will)作成の料金】総合計 $594.00

  • LEGAL FEE : to drafting and executing Wills : $400.00
  • Powers of Attorney for couple : $100.00
  • Will registration for couple : $34.00
Tofu

値段はかかりましたが、子供の将来と、なにかトラブルになり裁判沙汰になって弁護士を雇うことを考えたら、

わたしたちは安心料だと捉えました。

遺言書(Will)の保管

完成した遺言書(Will)は、安全でアクセスしやすい、耐火性、防水性、耐タンパー性(改ざんできないこと)に優れた場所に保管しておきます。遺言書(Will)の場所を家族や遺言執行者(Executor)に知らせておくのも忘れないようにしてください。

銀行に預けておく人もいます。例えば、Royal BankSafe Deposit Box などだと、遺言書(Will)サイズだとSmallサイズで入ると思うので、年間60ドル+TAXくらいでしょうか。

遺言書(Will)の定期的な見直し

人生における変化や財産の大きな変動があった場合、遺言書(Will)の定期的な見直しを弁護士に勧められました。必要に応じて、遺言書(Will)の更新や変更手続きを行います。

Tofu

筆者の次の遺言書(Will)の見直しの時期は、子供が成人してからだと思っています。

遺言書(Will)以外に用意したもの

亡くなった時や病気や認知症などで意思疎通ができなくなったときに備えて、家族に向けて必要な情報を書き残しておくためにエンディングノートを購入し、記入を済ませました。エンディングノートといえば高齢になってからと思われがちですが、生きている限りいつ何が起こっても不思議はありません。実際にノートを綴りながら、いろいろな情報の整理ができてよかったです。

カナダで遺言書(Will)作成のまとめ

遺言書(Will)を作成することは、大切な家族や人々、自信の財産を守り、あなたの意思で分配する大切な人生の仕事です。遺言書(Will)を書くことによって、身の回りが整理され安心感を得ることができます。

自身の安心のため、そして将来の家族の安心のためにも、作成してみてはいかがですか?

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