こんにちは、カナダの高齢者ケアホームで介護士(Resident Assistant)として働いているTofu【@eigodekaigo】です。X(旧Twitter)とInstagramでは、日々の気づきやカナダの暮らしとヘルスケアに役立つ情報を毎日発信しています。もしよろしければ、ぜひフォローして、保存していただけると嬉しいです!(プロフィールリンク参照)
海外で介護士として働きたいと考えている方にとって、「英語力はどれくらい必要なの?」という疑問や不安は、とても大きいものだと思います。
私も介護士を目指した当初は、今ほど英語が得意ではなく、「本当にやっていけるのだろうか…?」と将来に対する不安を強く感じていました。しかし、実際に働いてみると、介護の現場では日常会話レベルの英語があれば十分にスタートできることが多いと気づきました。もちろん、医療用語や介護に特化した表現は少しずつ学んでいく必要がありますが、働きながら習得していけば大丈夫です。
最初は戸惑うこともあるかもしれませんが、大切なのは「相手に寄り添う姿勢」と「柔軟な対応力」です。介護の仕事は、言葉だけでなく、表情やジェスチャー、優しい声かけなど、コミュニケーションの手段がたくさんあります。
日常英会話はできるけれど、カナダの医療や介護の現場で通じるのか心配…。

カナダの介護士(HCA)として働くため、ネイティブ並みの英語力は、実は必要ありません。ポイントを押さえれば、英語が苦手でも活躍できます!「学び続ける意欲」があれば問題ないのです。多くの介護士は、現場での経験を通じて、少しずつ語彙や表現を増やしていますし、職場によってはサポートやトレーニングを受けられることもあります。
この記事では、英語に不安を感じながらも海外で介護士として働いてきた私自身の経験を交えながら、英語力を効果的に高めるコツや、介護現場での英語の実践方法についてお伝えします。


私も最初は戸惑いながらスタートしましたが、実際に働く中で少しずつ自信がついていきました。安心して、あなたの介護キャリアの一歩を踏み出していきましょう!
介護のコース(HCA)の英語のレベルは?
介護のコース(HCA)を受講した時の英語のレベルは?
筆者が受講したVancouver Community College (VCC) の Health Care Assistant (HCA) Program は、当時7カ月間のフルタイムコースでした(2025年現在は8カ月)。
このコースに入学するための英語の条件は、カナダの高校でのEnglish 10 または、それに相当する英語力が求められます。しかし、筆者はカナダの高校を卒業していなかったため、The Canadian Language Benchmark Placement Test (CLBPT) という英語の基準テストを受験しました。試験時間は約90分で、リスニング、リーディング、ライティング、スピーキング の4技能を測るものでした。無事に合格し、HCAコースへ進めたときは本当に安心したのを覚えています。
試験内容は、基礎的な英語力を試すものですが、日本でしっかりと大学受験や英検、TOEICの勉強をしてきた方なら十分対応できるレベルだと感じました。
また、VCCには、英語を母国語としない人向けの Health Care Assistant – EAL(English as an Additional Language) というコースもあります。英語に自信がない方や、時間をかけて学びたい方には、このコースを検討するのも良い選択肢でしょう。
英語のハードルはありますが、必要なレベルを満たせばHCAプログラムを受講し、介護士としての第一歩を踏み出すことができます!
介護のコース(HCA)、実際の授業での英語力について
もちろん、クラス内での英語力が高いに越したことはありません。しかし、私は毎日予習と復習を欠かさず行い、分からないことがあれば授業後に先生やクラスメイトに質問し、少しずつ理解を深めていきました。
カナダは多文化社会のため、クラスメイトの多くも移民であり、英語のレベルは人それぞれでした。そのため、お互いに助け合いながら学ぶ環境があり、安心感がありました。
グループワークやプレゼンテーションは苦手でしたが、「(当時)7カ月間で資格を取得できる!」という目標を持ち、なんとか乗り越えることができました。自信がなくても、努力次第で道は開けると実感した経験でした。
介護のコース(HCA)まとめ
英語で学ぶ環境に飛び込むのは勇気がいることですし、授業についていけるか不安に感じるかもしれません。でも、大丈夫!努力と意欲があれば、英語が母国語でなくてもHCAコースを無事に修了し、介護の仕事に就くことは十分に可能です。
実際に私もHCAコースを受講したときは、英語に対する不安がありました。特に、医療や介護に関する専門用語、授業でのグループワークやプレゼンテーションは、最初はとてもハードルが高く感じました。しかし、毎日の予習・復習を欠かさず行い、分からないことがあれば先生やクラスメイトに質問することで、少しずつ理解を深めていくことができました。
また、カナダは多文化社会なので、HCAコースのクラスメイトも移民の方が多く、英語のレベルは人それぞれです。英語が完璧でなくても、お互いに助け合いながら学ぶ環境が整っているため、不安を感じる必要はありません。先生方も、英語を母国語としない生徒の状況を理解してくれており、質問すれば丁寧に教えてくれます。
英語力に不安がある方は、前述したHCA – EAL(English as an Additional Language)コースのような、英語を母国語としない方向けのプログラムを検討するのも良い選択肢です。このコースでは、通常のHCAプログラムと同じ内容を、より時間をかけて学べるため、じっくりと理解を深めながら進めることができます。

HCAコースは決して楽な道ではありませんが、しっかり準備をして前向きな気持ちで臨めば、必ず乗り越えられます。
当時(2013年)のCLBPTのスコアは、Listening 7、Speaking 6、Reading 7、Writing 6でした。このスコアはHCAコースには十分だったものの、もしナースのコースを目指していたとしたら、合格は難しかったかもしれません。振り返ってみると、自分の英語力はTOEICで言えば500点代くらいの実力だったと思います。ただし、話すことへの度胸だけは自信がありました。多少の間違いを恐れずに話すことで、現場でのコミュニケーションはスムーズに進められたことも多かったです。

実際の介護職場で求められる英語レベルとは?
この10年間、英語が母国語ではない私でも、大きな失敗や事故なく、なんとか介護士(HCA)としてやってくることができました。これは、同僚やナースの温かいサポート、そして私の拙い英語に根気よく付き合ってくれたレジデント(入居者)の皆さんのおかげです。
特に入社1年目は、仕事の流れも英語もすべてが初めてで、毎日必死でした。見るもの聞くものすべてに神経を集中させ、少しでも多く吸収しようと努力していたのを覚えています。カナダは多民族国家なので、同僚やレジデントもさまざまなアクセントを持っており、私の発音や言い回しに慣れてもらうのに時間がかかったこともありました。
今でも、自分の英語力を100点満点で評価するとしたら、60点くらいだと思います。それでも、介護の現場では日常の業務に必要なフレーズがある程度決まっているため、毎日の経験を通して自然と慣れていくことができます。最初は介護の仕事と英語の両方に圧倒されるかもしれませんが、落胆しないでください。聞き取れなかったり、理解できなかったときは、恥ずかしがらずに聞き直すことが何よりも大切です。
"Sorry, could you say that again?"(すみません、もう一度言ってもらえますか?)
"Can you speak a little slower, please?"(もう少しゆっくり話してもらえますか?)
皆さん馴染みの上記のフレーズがあるだけで、相手は理解しようとしてくれます。私もそうして乗り越えてきました。英語に自信がなくても、少しずつ積み重ねていけば、必ずできるようになります!

今でも、分からなかった単語を携帯にメモしてストックしたり、すぐに翻訳機能を使って調べたりしています。少しずつでも学び続ける姿勢が、仕事を通じて成長する鍵だと思います!
話す聴くレベル(基本的なコミュニケーションレベル)
日常の介護業務では、基本的な会話や質問・要望への適切な受け答えができることがとても重要です。レジデント(入居者)やその家族、同僚と円滑にコミュニケーションを取ることが、仕事をスムーズに進める大きなポイントになります。
また、シフト交代時のレポートでは、しっかりと報告内容を聞き取り、正確に理解することが求められます。ケアの引き継ぎが適切に行われなければ、レジデントの健康状態に影響を及ぼす可能性もあるため、注意が必要です。
特に強調したいのは、もし内容が理解できなかった場合は、迷わず聞き返すことです。介護の現場では、コミュニケーションのミスが重大な問題や事故につながることがあります。わからないままにせず、その場で確認することは、正確で安全なケアを提供するために欠かせないプロセスです。
読む書くレベル
現在、多くの介護施設では、日報の入力がコンピュータやタブレットで行われることが増えています。最初は戸惑うかもしれませんが、入力フォーマットさえ覚えれば、シンプルで簡単です。各レジデント(入居者)の記録も整理されており、必要な情報が簡潔にインプットされているため、スムーズに確認できます。
新しい語彙が出てくることもありますが、文章全体の流れを把握すれば、少しずつ理解できるようになります。また、頻繁に使われる表現は繰り返し目にするため、自然と覚えていけます。
インシデントレポート(転倒やケガなどの事故報告)や、メッズエラーレポート(投薬ミス報告)は、手書きのフォームで記入する場合もありますが、フォーマットが決まっているため、それほど難しくありません。
記入時のポイントは、長々と書かず、事実を正確かつ簡潔に伝えることです。過去のレポートを参考にしながら、誰でも理解しやすいようにまとめることが大切です。最初は慣れが必要ですが、少しずつ実践することで確実にスキルが身につきます。焦らず、一つひとつ習得していきましょう!
その他
介護現場では、専門用語や略語が多く使われます。最初は戸惑うかもしれませんが、心配しすぎる必要はありません。介護(HCA)コースを受講する際に、授業でしっかりとサポートされるため、自然に慣れていくことができます。
実際のところ、「習うより慣れろ」 という言葉がぴったりです。頻繁に使われる用語は、日々の業務で繰り返し耳にするうちに、自然と身についていきます。最初は意味を調べたり、メモを取ったりすることが必要かもしれませんが、実践の中で少しずつ覚えられるので、焦る必要はありません。
大切なのは、「知らなくても大丈夫、これから学んでいけばいい」という気持ちで取り組むことです。経験を積むうちに、専門用語も無理なく理解できるようになります。安心して、一歩ずつ進んでいきましょう!

カナダで介護士の"英語"のレベルのまとめ
介護の現場では、役割や責任に応じて求められる英語力のレベルは異なりますが、基本的な英語力は不可欠です。特に、日本人は「正しく話さなければ」と考えすぎる傾向があり、その結果、コミュニケーションが消極的になりがちだと捉えられることがあります。一方、他国の同僚たちは、多少の間違いを気にせず、積極的に会話しようとする姿勢を見せていることが多いです。
介護の現場でも、積極的にコミュニケーションを取ることが鍵です。英語に自信がない方でも、話そうとする姿勢を見せることで、周囲のサポートを受けやすくなり、英語力も自然と向上していきます。日々の業務を通じて、よく使うフレーズや専門用語に慣れていくため、最初から完璧である必要はありません。
また、英語学習は早めに始めるのが理想的です。時間に余裕がある場合は、医療英語にも触れておくと、現場での業務がよりスムーズになります。例えば、レジデント(入居者)の体調や症状をナースに正しく報告する際、適切な単語を知っていると伝えやすくなるため、ケアの質向上にもつながります。
英語力を向上させることは、レジデントのニーズを正確に把握し、質の高いケアを提供するために重要です。間違いを恐れずに積極的に話す姿勢を持ち、継続的に学ぶことで、介護の現場での成功につながります。自信を持って、一歩ずつ前に進んでいきましょう!

「カナダに来る前に、日本でやっておくべきことは何ですか?」と、よく聞かれます。英語力をつけるのは、やはりおすすめの一つですね!

