こんにちは、カナダの高齢者ケアホームで介護士(Resident Assistant)として働いているTofu【@eigodekaigo】です。

カナダで介護士になりたい方からよく聞かれる質問の一つが、「給料はどのくらい?」 ということです。資格を取得しても、生活が難しいほどの収入では不安が残りますよね。努力が報われ、安定した生活を送れるかどうかは、キャリア選択の大きなポイントです。
この記事では、2025年時点のカナダにおける介護士の給料 について詳しく解説します。介護士を目指す方が進路を考える際の参考になれば幸いです。また、「カナダで介護士になるための記事(BC州編)」 も併せてご覧いただくと、より具体的な情報が得られます。

ぜひ参考にして、あなたのカナダ生活の未来に役立ててください!
カナダで介護士の給料はどのくらいなの?
カナダで介護士として働く際の給与は、地域や経験、雇用形態によって異なります。2025年の最新データによれば、時給は約16~28カナダドルが平均で、年収に換算すると約33,000~58,000カナダドルとなります。
カナダでは、介護職の平均時給が日本より高く、サービス残業は基本的にありません。通常、8時間のシフト制で働き、時間外勤務は本人の意思に基づきます。また、地域によっては深刻な人材不足のため、介護職の需要は高い状況が続いています。就職活動する場所も、重要ですね!

2025年6月1日より、カナダ・ブリティッシュコロンビア(BC)州の最低賃金は、時給17.40ドルから17.85ドル(約1900円)に引き上げられます。
カナダの介護士の給料は州によっても異なるもの?

カナダの介護士の給料は、州や地域によって大きく異なります。これは最低賃金の違い、物価水準、労働需要、そして政府の支援制度などの影響を受けるためです。例えば、ブリティッシュコロンビア州(BC州)では2025年6月の最低賃金が$17.85に引き上げられ、介護士の時給も平均$16〜28と比較的高めですが、他の州ではそれより低い水準のこともあります。一方、物価の高いノースウェスト準州やユーコン準州では、時給$20以上の求人も見られるなど、地域によってかなりの差があります。
また、公立の病院や政府補助のある施設では、給与や福利厚生が充実している傾向がある一方、民間の介護施設やホームケアサービスでは最低賃金に近いこともあります。同じ州でも雇用先によって条件が異なるため、どの施設で働くかも重要なポイントになります。
カナダ全体として高齢化が進み、介護士の需要は今後さらに高まると予想されています。特に人手不足が深刻な地域では、給与が高めに設定されたり、就労ビザのサポートが提供されることもあります。カナダで介護士を目指す場合は、給与だけでなく生活費や就労環境も考慮し、自分に合った地域を選ぶことが大切です。
過去に仕事探しのindeedで、実際の給料(2023年の例)を調べてみましたので参考に!
【BC州】
BC州でも、都市部から離れると、下記のように時給も上がっているのが分かります。
上記からは、BC州でもエリア別で時給平均が変わっていることが分かります。Langleyの22.99ドルとVictoriaの26.07ドルに注目すると、時給差額が3.08ドルも違うことになるので、年間にするで差がかなり出ることが分かりますよね。

州ごとでも、時給平均の差が出ています。これから介護士を目指す人、特に日本から介護士を目指す人は、住む予定の場所の給料相場を考慮しておくとよいかと思います。
引用元: Government of Canada のデータ(2023年度)
2025年版 : カナダ(BC州)の最低賃金は?

2025年6月1日より、ブリティッシュ・コロンビア州(BC州)の最低賃金は、時給17.40ドルから17.85ドルに引き上げられます。
一方、BC州における介護士の平均時給は、経験や勤務地によって異なりますが、最低賃金を上回る水準であり、介護士の専門性と責任の重さを反映しています。
しかし、特にバンクーバーなどの都市部では、家賃や生活費が高騰しているため、これらの収入で十分に生活できるかどうかは個々の状況によります。そのため、介護士としての収入が生活費を賄えるかどうかを検討する際には、地域の生活費や個人の支出状況を考慮することが重要です。
BC州政府は、最低賃金をインフレ率に連動させる方針を採用しており、今後も定期的な見直しが予定されています。 これは、労働者と雇用主の双方に安定性と予測可能性を提供することを目的としています。総じて、BC州で介護士として働くことは、最低賃金を上回る収入を得られる可能性が高いものの、地域の生活費や個々の経済状況を考慮し、慎重な予算管理が求められます。また、政府の政策や経済状況の変化にも注目し、最新の情報を収集することが重要です。

"How much do you need to make an hour to live in Vancouver?"
"バンクーバーで住むには、どのくらいの時給が必要か"と先頃調査した結果、27.00ドルは必要だと言われたそうです・・・・もはや最低賃金じゃ暮らせないってことですよね!
2025年カナダ(バンクーバー)の生活費は?
2025年のバンクーバーでの生活費は、かなり高額です。特に住宅費が大きな負担となります。
家賃:
2025年のバンクーバーにおける家賃は、シェアハウスで月額900ドルから1,410ドル、1ベッドルームのアパートで平均2,866ドルと高額です。家賃は地域や物件の条件によって異なりますが、全体的に上昇傾向が続いています。バンクーバーでの生活を検討する際は、これらの家賃相場を考慮し、予算を立てることが重要です。
食費:
2025年のバンクーバーにおける食費は、個人のライフスタイルによりますが、1人あたり月400〜500ドルが一般的な目安です。これは自炊を中心とした場合であり、基本的な食材である牛乳、パン、卵、肉などの価格は依然として高めです。一方、外食は1回1人あたり15〜25ドル程度が一般的で、レストランではチップも加算されるため、外食の頻度が多いと食費が大きく膨らむ傾向があります。
また、2025年にはアメリカがカナダからの輸入品に対して25%の関税を課し、この影響でアメリカからの輸入に依存している食品の価格が上昇する可能性があり、特にバンクーバーの食費への影響が懸念されています。カナダ国内の食品価格はすでにインフレの影響を受けており、関税が追加されることでさらに値上がりする可能性があります。
今後の食費を抑えるには、できるだけ地元産の食材を選び、自炊を増やすことが重要です。すでに物価が高いバンクーバーでは、食費の変動を考慮しながら、無駄な出費を避ける工夫が求められます。今後の政策の動向にも注目しながら、柔軟に生活設計を立てることが大切ですね!
公共料金:
2025年のバンクーバーにおける公共料金は、住居の種類や契約内容によって異なります。多くの賃貸物件では、家賃に電気・水道・インターネット料金が含まれていることが一般的です。 一方で、家賃にこれらの光熱費が含まれていない物件も存在し、その場合、電気・水道・ガスなどの公共料金は自己負担となります。具体的な金額は、居住者の使用状況や季節によって変動しますが、一般的には月額約50ドルから100ドル程度とされています。また、インターネット料金は月額約80ドルが平均的です。契約前に、家賃にどの費用が含まれているかを確認することが重要です。
交通費:
2025年のバンクーバーにおける交通費は、1ゾーンの月額パスが107.30カナダドル となっています。スカイトレインやバスを利用する場合、この定期券(translink参照)が便利です。一方、自家用車を利用する場合のガソリン価格は1リットルあたり約1.40カナダドル ですが、価格は市場の状況によって変動します。公共交通機関と自家用車、それぞれのコストを考慮し、ライフスタイルに合った移動手段を選ぶことが大切です。
2025年のバンクーバーにおける平均給与は、職種や経験、業界によって大きく異なります。一般的に、カナダ全体の平均年収は約65,000カナダドルとされています。 しかし、バンクーバーのような大都市では生活費が高いため、快適な生活を送るには年収で40,500カナダドルから136,000カナダドルが推奨されているようです。

バンクーバーはカナダの中でも生活費が非常に高い都市の一つです。特に家賃が高く、中心部では1ベッドルームのアパートが月C$2,800〜3,500、郊外でもC$2,000〜2,800といった範囲です。
筆者がカナダに移住したのは20年以上前くらいでしたが、当時バンクーバーダウンタウンで、1ベッドルームをC$950くらいで借りていました。比較すると、すごい値上げですよね!
カナダの介護士が、給料をアップ&安定させるには?
それでは、カナダの介護士が少しでも給料をアップさせ、安定させる方法はあるのでしょうか?
- 自分の持っているレギュラースケジュール以外にも、シフトを取れることを希望する
- 手当がつく夜勤・週末・祝日、残業(OT)も積極的に働く
- 1施設だけでなく、数か所の施設を掛け持ちする(コロナ禍は、感染拡大防止のため1施設しか働けませんでした。
- 副業をする(カナダは、全く違う業種の副業をしている人もたくさにます。副業が可能かは、雇用主に確認は要!)
- 病院等で働けるようになる"Acute Care Skills" を習得し、時給を上げる
- 看護師(Registered Nurse) や 准看護師(Licensed Practical Nurse)など、上の資格を取得する
カナダの介護士が給料をアップし、安定させるためには、病院や公立施設で働く、経験を積んで転職する、追加資格を取得する、需要の高い地域で働く、フルタイム雇用を確保する、給与交渉を行う、副業を活用するなどの方法があります。自分のキャリアプランに合った戦略を立て、スキルアップを続けることが、収入向上の鍵となります。
カナダの介護士の給料についてのまとめ
カナダで介護士として生活することは可能ですが、いくつかの要素に注意が必要です。給料は地域や資格、経験によって異なりますが、フルタイムで働けば十分に生計を立てることができます。特に介護職は常に需要が高く、仕事内容や勤務時間の選択肢が広いため、仕事に困ることは少ないでしょう。
住む地域や採用のタイミングによって、状況は大きく変わることも考慮してください。例えば、都市部では求人数が多い一方で、家賃や生活費が高いため、給与と生活費のバランスを考慮する必要があります。一方、地方や郊外では、比較的家賃は安いものの、介護士の求人が限られている場合もあります。
また、カナダでは介護士の雇用形態がさまざまで、パートタイムやカジュアル雇用(臨時雇用)だと収入が不安定になる可能性があるため、フルタイムのポジションを確保することが安定した生活の鍵となります。
このように、カナダで介護士として働くには、給料や需要だけでなく、生活費や雇用形態、採用のタイミングなども考慮し、自分に合った地域や職場を選ぶことが大切です。
給料のアップについて
介護士の給料は、経験や資格の有無によって上がるため、自分の努力次第で向上させることが可能です。特に、勤務年数を重ねることで、より安定した収入を得られるようになります。
さらに、専門資格の取得も給料アップにつながる重要な要素です。例えば、急性期ケア(アキュートケア) や 認知症ケア の資格を取得すると、専門性の高い職に就くことができ、より高い給与を得られる可能性が広がります。こうした資格を持つことで、特定の分野に特化した介護士として活躍できるため、より条件の良い施設での採用につながることもあります。
また、繰り返しますが働く場所によっても収入に差があります。都市部では給料が比較的高めに設定されていることが多いですが、その分生活費も高くなるため、地方や郊外の高時給の求人を探すのも一つの方法です。さらに、勤務時間を増やすことで収入を増やすことも可能ですが、無理をして働きすぎると体への負担も大きくなるため、バランスを考えながらシフトを組むことが大切です。
総じて、給料アップには経験を積むこと、専門資格を取得すること、働く地域を選ぶこと、勤務時間を調整することが大きなポイントとなります。自分のキャリアプランに合わせた戦略を立てながら、収入の向上を目指すことが重要です。
体力と夜勤への注意
介護士の仕事は体力を使う場面が多く、特に夜勤は心身に大きな負担がかかります。夜勤手当がつくことで収入は増えますが、無理をして働きすぎると体調を崩しやすくなり、結果的に仕事を続けることが難しくなることもあります。
夜勤は昼夜逆転の生活になりやすく、睡眠不足や生活リズムの乱れが体調に影響を与えやすいため、意識的に休息を取ることが大切です。夜勤後はしっかりと睡眠を確保し、食事や水分補給も意識しましょう。また、勤務スケジュールを調整しながら、自分の体調と向き合うことが重要です。
長く介護の仕事を続けるためには、無理をせず、自分の体を大切にすることが何よりも大切です。無理をしすぎず、必要なときには休むこともプロとしての大事な判断。入居者のためにも、まずは自分自身の健康を守ることを忘れずに!

私も以前はフルタイムで週40時間働いていましたが、仕事中に怪我をしてしまったことがありました。その経験をきっかけに、働き方を見直し、自分のペースを大切にすることを決断しました。
介護の仕事が大好きだからこそ、無理をせず、長く続けられる働き方を選ぶことが大切だと実感しています。介護士の仕事は肉体的にも精神的にも負担が大きいものですが、自分の体を大切にしながら働くことが、結果的により良いケアにつながると信じています。
特に、若いうちから体のケアを意識し、無理をしすぎないことが、この仕事を長く続ける秘訣です。日々の小さな積み重ねが、将来の自分の健康とキャリアを支えてくれます。怪我や病気を防ぎながら、一歩ずつ成長し、無理なく続けられる働き方を見つけてくださいね。
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