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【成功を掴む鍵】カナダの介護職セニョリティ制度の理解

2023-04-09

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はじめまして、カナダの高齢者ケアホームで介護士(Resident Assistant)として働いているTofu【@eigodekaigo】です。X(旧Twitter)とInstagramでは、日々の気づきやカナダの暮らしとヘルスケアに役立つ情報を毎日発信しています。もしよろしければ、ぜひフォローして、保存していただけると嬉しいです!(プロフィールリンク参照)

 カナダの介護士として働くなら知っておきたい「セニョリティ制度」——現場で初めて気づくその重要性とは?

 カナダで介護士を目指し、学校に通ったり、自分で情報収集をしている皆さんへ。実際に働き始めると、「こんな制度があるなんて知らなかった!」という場面に出会うことも少なくありません。

 そのひとつが、セニョリティ(Seniority)制度です。これは、勤続年数が長い人ほどシフトや休暇の希望が通りやすくなるなど、職場内での優先順位が上がるという仕組みです。

 本記事では、カナダで介護士として働くうえでぜひ知っておきたい「セニョリティ制度」について、実体験を交えながらやさしく解説します。転職を考えている方にも役立つ内容ですので、ぜひ最後までお読みください。

セニョリティ(Seniority)制度とは?

Tofu

みなさんは “Seniority(セニョリティ)” という言葉をご存知でしょうか?

 カナダの介護現場では、「セニョリティ制度(Seniority)」が、とても重要な役割を果たしています。これは、同じ職場でどれだけ長く働いているか、どれだけの労働時間を積み重ねたかを示す制度で、在職年数や勤務時間が長いスタッフほど、さまざまな場面で優遇される仕組みです。

 たとえば私の職場では、シフトの選択や休暇の希望、昇進やポジションの応募(ジョブポスティング)などの場面で、このセニョリティが大きく影響します。実際、スケジュールや休暇リクエストは、在職年数の長い人から順に決まっていきますし、新しいポジションに応募する際も、セニョリティの順位が選考に反映されます。

 私の職場では、年に2回「Seniorityリスト」が更新されます。新人の頃はリストの一番下に名前がありましたが、地道に働きながら労働時間を重ね、自分の名前が少しずつ上に上がっていくのを見るのが励みになっていました。

 セニョリティ制度は、在職年数や実働時間が長いスタッフを優遇することで、長期勤務者の定着を促すメリットがあります。しかしその一方で、いくつかの課題も浮き彫りになっています。

 特に懸念されるのは、「在職年数が長ければ、何をしても守られる」といった意識が一部のシニアスタッフの間に生まれやすいことです。これにより、労働意欲の低下や業務の質の低下が起こる可能性があり、職場全体の雰囲気にも悪影響を与えます。結果として、若手スタッフのモチベーションを下げる要因にもなりかねません。

また、若手スタッフが実力や努力で成果を出しても、評価されにくい環境に直面することがあります。そのため、「頑張っても報われない」と感じて早期に離職してしまうケースも少なくありません。

 こうした事態を防ぐためには、実力や貢献度に応じた評価システムの導入や、セニョリティ制度だけに依存しない、公平な評価の仕組みが今後ますます求められていくでしょう。

セニョリティ(Seniority)制度を考慮した就職活動を!

 せっかく介護の勉強をして資格を取得したら、できるだけ早く働き始めたいと考える方も多いでしょう。ですがその際に、ぜひ知っておいていただきたいのが「セニョリティ制度」です。なぜなら、この制度が、あなたの働き方やキャリアに大きく影響する可能性があるからです。

 たとえば、固定シフト(レギュラー)で働きたいと希望しても、セニョリティの順位が低いと、その働き方をすぐに実現するのは難しいかもしれません。特に注意しておきたいのは、スタッフ数が多い施設では、セニョリティの順位がなかなか上がりにくいという点です。逆に、順位が頻繁に入れ替わる職場では、離職率が高い可能性もあり、職場環境に何らかの問題があるサインかもしれません

 就職活動の際は、離職率やセニョリティ制度の運用方法についても事前に調べてみましょう。自分に合った職場を選ぶことができれば、安心して長く働き続けることができ、将来のキャリア形成にもつながります

Tofu

 私はセニョリティを少しでも早く上げるために、積極的にエクストラシフトを引き受けていました
多くの人が複数の施設で働きながら経験を積むなか、私はあえて最初からひとつの施設に集中して働く道を選びました。その理由は、同じ職場での労働時間を積み重ねることで、セニョリティを効率よく上げることができると考えたからです。

 セニョリティは、長く・多く働くほど優遇される制度です。私は地道にシフトをこなし、少しでも早く上位に上がることを目標にしてきました。その結果、シフトの自由度や休暇の取りやすさも増し、安定した働き方ができるようになりました

 皆さんも、自分のライフスタイルや働き方に合った方法で、将来を見据えたキャリアプランを立ててみてください。焦らず、着実に経験を積み重ねていくことが、介護の現場での安心と成長につながります。

セニョリティ(Seniority)制度を導入したシフトスケジュールとは?

 固定のスケジュールを持たないスタッフは、「カジュアルスタッフ」と呼ばれます。このカジュアルスタッフにとって、セニョリティ制度がシフトの組まれ方にどのように影響するのかは、とても気になるポイントではないでしょうか。


 セニョリティ制度では、在職年数や実働時間が長いスタッフから順に、シフトを選ぶ権利が与えられるのが基本です。
そのため、カジュアルスタッフは希望するシフトを取りづらくなることがあります。特に、人気のある曜日や時間帯はセニョリティ上位のスタッフに先に選ばれてしまうため、自分が勤務可能であっても思うようにシフトが入らないというケースも少なくありません。

例えば・・・・

Tofu 新人カジュアル:実働労働時間 250時間 / 24時間どのシフトも取れて、働く気満々です!

A子 入社2年目 : 実働労働時間 520時間 / 夜勤は働きたくないので、そのシフトに応じて相談希望

レギュラーイブニングで働いているB子さんが、4週間の休暇を取ることになりました。スケジューラー(シフトを調整する人)は、どっちを先にB子さんのシフトカバーのオファーをするでしょうか?

解答

 もちろん実働労働時間が多いA子さんが先にオファーを受けます。仮にA子さんの都合が悪い場合は、次のセニョリティリストの人、この場合筆者のTofuがシフトをもらえることになります。このように長期休暇("ブロック"と呼んでいます)を全てセニョリティが高い人がもらえるので、稼ぎの上でも大きく引き離されていくわけです。なんとなく制度の仕組みをお分かりいただけたでしょうか?

 病欠などの単発のシフトもセニョリティ順にオファーがくるので、実働労働時間をたくさん稼いだリスト上位スタッフはシフトの選び放題になるわけです。

カナダの介護職セニョリティ制度のまとめ

 介護の仕事に就くにあたって、セニョリティ制度(在職年数・実働労働時間に基づく制度)をしっかり理解しておくことはとても大切です。この制度は、長く働けば働くほど、シフトの選択や休暇、昇進のチャンスが広がる、いわば「積み重ねが力になる仕組み」です。

 就職活動の面接では、その職場がどのようにセニョリティ制度を運用しているかを確認しておくと安心です。自分の働き方やキャリア設計に直結する重要な情報なので、遠慮せずに質問してみてくださいね。

 そして、働き始めたばかりの頃は、積極的にシフトを引き受けて、実働時間を積み重ねることが将来の自分を助けてくれます。最初は希望のシフトが取れずに悔しい思いをするかもしれません。でも、少しずつでも前に進めば、セニョリティリストの上位に上がり、働きやすさや安定感が増していきます

 焦らず、でも一歩ずつ着実に。未来の自分のために、今できることを大切にしていきましょう!

Tofu

 つまり、最初のうちがまさに"頑張り時"なのです。この努力が、将来の安定した働き方につながりますよ!

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