こんにちは、カナダの高齢者ケアホームで介護士(Resident Assistant)として働いているTofu【@eigodekaigo】です。
筆者は、あいにく日本での介護士としての勤務経験はありません。日本で働く介護士さんの話を聞くと、どうやらカナダと日本では業務内容やスケジュールも、大きく異なることが多いようです。
この記事では、私の普段の仕事内容を紹介することで、これからカナダで介護士を目指す人や転職したい人が、カナダ介護士としての仕事の理解へのお役に立てれば幸いです。どうぞ最後までお付き合いください。
【24時間3シフト体制】
主に休憩含み8時間、デー(07:00 - 15:00)、イブニング(15:00 - 23:00) 、ナイト(23:00 - 07:00) の3シフト制で介護士は働いていますが、今回はデーシフトを例にとって紹介させていただきます。
1日の業務スケジュール
- 07:00 - 07:30 夜勤スタッフとシフト交代/レポート
- 07:30 - 10:00 AMケア/Medication(投薬)/朝食介助
- 10:00 - 10:30 休憩①
- 10:30 - 11:30 入浴介助
- 11:30 - 13:00 Medication(投薬)/パッド交換/昼食介助
- 13:00 - 13:30 休憩②
- 13:30 - 14:30 入浴介助
- 14:30 - 15:00 コンピュータ入力 / レポート / 退勤
A.M.ケア
私たちは、起床から身支度全般の入居者のお手伝いを"A.M.ケア"と呼んでいます。ちなにみ、就寝前のケアはP.M.ケアではなく、"H.S.(hour of sleep) ケア"と呼びます。
- パジャマから日常着の着替え
- パッドチェンジ
- 洗顔/口腔ケア
- 髪や髭などセット
- 入歯、ヒアリングエイドの装着お手伝い
- ベッドメイキング
※入居者のレベル、その日のコンデションに応じて、お手伝いの内容も変わります
【A.M. care】
given in the morning, to prepare the resident for the day. It includes bathing, shaving, dressing, grooming, and oral care.
Medication(投薬)
筆者の職場では、介護士はBlister pack と呼ばれる透明のパッケージに入った投薬だけです。これは1週間分のパッケージで、朝、昼、晩、就寝前と区切られており、自分の担当する曜日と時間の部分の薬をパウチアウトして、入居者に投薬します。その他は、目薬、点耳剤なども、ドクターオーダーに応じて担当業務に含まれています。
業務内容は働く場所によって、異なってきます。以前の職場では、浣腸や座薬なども介護士のタスクになっていました。介護士の学校で、"Medication Management"コースが含まれており、一通りの投薬方法は学びますので、安心してください。
入浴介助
日本の介護士さんに比べると、筆者の職場の担当人数は、かなり少ないと思います。多くて1日2人、所要時間はお部屋からバスルームまで往復の移動時間も含めて、1人30分間です。ですから、お手伝いがたくさん必要な入居者の担当の時は、しっかりケアプランを頭に立てて準備しておかないと、あっと言う間に時間は無くなってしまいます。
全体的ケアで言えることですが、入居者の独立を維持し、機能低下防止のために、石鹸をつけたタオルを渡して、なるべく自分でも身体を動かしてもらうようにしています。
入浴時は、入居者を1番観察出来るチャンスでもあるので、爪、皮膚、おりもの、血色....etc. 裸になってもらった時、しっかり観察しておきましょう!
コンピュータ入力/レポート
【コンピューター入力】
シフトが終わるまでに、自分が担当し終えたタスクを全てインプットします。既にケア項目ごとのフォーマットがあるので、✅マークを入力していくと言う、とてもシンプルな作業です。以前は、手書きでサインが多かったのですが、システム導入で、だいぶ時短になり楽になりました。
【レポート】
- 当直のナースに、入居者の健康状態など、シェアしておくべきことを口頭で伝え、ナースにコンピュータにインプットしてもらいます。次のシフトの同僚らも、このレポートを頼りに業務をこなすので、とても重要です。些細なことでも気付いたことは、必ずシェアすることをおすすめします。
- BM(Bowel Movement)レコード、排便の記録をします。bowelは腸、 movementは動きを意味しているので、排便を連想しやすい英語だと思います。
特記事項
体操、アートなどのアクティビティ運営は、アクティビティチームとして専門の別の部署があるので、私たちはアクティビティルームまでのエスコートのみになります。もちろん時間に余裕があれば、健康チェックを兼ねて、一緒にアクティビティに加わることもあります。また、ラウンジなどの公共スペースでお話をしたり、常に入居者の動向は把握し、安全確保に努めています。
施設によって業務内容に差はあると思いますが、日本の介護士さんと比べてどうでしょうか?
日中は、食事も朝食と昼食2回、アクティビティやドクターアポなどのお出かけアシストなどもあるので、8時間勤務は瞬く間に過ぎていきます。
カナダの介護士の仕事内容が、少しでもイメージいただき、ご理解いただけたら嬉しいです!