こんにちは、カナダの高齢者ケアホームで介護士(Resident Assistant)として働いているTofu【@eigodekaigo】です。
「帯状疱疹(Shingles)って何だろう?」「痛みが強いって聞くけど、どんな症状が出るの?」帯状疱疹は、特に高齢者に多く見られる痛みを伴う感染症です。その原因、症状、そして予防法について知りたいという悩みをお持ちの方も多いでしょう。実際に、帯状疱疹を予防するためにはどうすればいいのか、治療はどうすればいいのか、気になることがたくさんありますよね。
この記事では、帯状疱疹の基本情報から具体的なカナダでの予防接種の方法、治療法について詳しく解説します。帯状疱疹に関する正しい知識を得て、安心して日常生活を送れるようにしましょう。最後までお読みいただくことで、帯状疱疹に対する不安が解消され、予防と対策のお役に立てるはずです。ぜひご一読ください!
帯状疱疹(Singles) の基本情報
帯状疱疹とは何か?
帯状疱疹(Shingles)は、水痘・帯状疱疹ウイルスが原因で発症する感染症です。主に一度水痘(水ぼうそう)にかかったことがある人の体内に潜伏しているウイルスが、免疫力の低下などで再活性化することで発症します。症状は体の片側に限局して現れ、神経に沿って帯状に広がる痛みや発疹が特徴です。
帯状疱疹の症状と原因
帯状疱疹の初期症状は、皮膚のチクチクした痛みやかゆみ、赤い斑点や水疱です。これらの症状は通常、神経の経路に沿って現れます。原因は、水痘・帯状疱疹ウイルスが再活性化することで、免疫力の低下が主な引き金となります。例えば、高齢者やストレス、過労、慢性的な病気を持つ人々がリスクが高いです。
帯状疱疹の治療法
治療には抗ウイルス薬が用いられ、早期に治療を開始することで症状の緩和や合併症の予防が期待できます。痛みを和らげるために鎮痛剤や神経ブロックなども使用されます。特に強い痛みを伴う場合は、ペインクリニックでの専門的な治療が有効です。帯状疱疹後神経痛として知られる長期の痛みが残ることもあり、この場合は追加の治療が必要です。
帯状疱疹と水痘の関係
帯状疱疹と水痘は同じウイルス、すなわち水痘・帯状疱疹ウイルス(VZV)が原因です。子供の頃に水痘にかかった後、ウイルスは体内の神経節に潜伏し続け、免疫力が低下したときに再活性化して帯状疱疹を引き起こします。つまり、帯状疱疹は水痘にかかったことがある人にのみ発症します。
帯状疱疹のリスク要因
帯状疱疹リスク要因
- 加齢:特に50歳以上の人に多く見られます
- 免疫力の低下:ストレス、過労、慢性疾患などが免疫力を低下させ、帯状疱疹の発症リスクを高めます。
- 過去に水痘にかかったこと:水痘にかかったことがある人は、帯状疱疹を発症するリスクがあります。
- その他の健康状態:糖尿病や癌などの慢性疾患を持つ人もリスクが高くなります
帯状疱疹の予防と対策
帯状疱疹の予防接種
帯状疱疹の予防にはワクチン接種が非常に効果的です。特に50歳以上の方に強く推奨されており、カナダのBC州でもワクチン接種プログラムが実施されています。予防接種を受けることで、帯状疱疹の発症リスクを大幅に減少させることができます。家族介護者としては、高齢の家族に予防接種を受けさせることが重要です。ワクチンは主にファミリードクター、クリニック、または薬局で受けることができます。
帯状疱疹予防の重要性
帯状疱疹は非常に痛みを伴う病気で、高齢者にとっては特に重篤な症状を引き起こすことがあります。痛みが強く、日常生活に大きな支障をきたすことがあります。予防接種を受けることで、このような苦しみを避けることができ、健康で活動的な生活を維持することができます。予防接種は、家族全体の健康を守るためにも重要です。
帯状疱疹予防接種の効果
ワクチン接種により、帯状疱疹の発症リスクは約90%減少するとされています。また、発症した場合でも症状の重症化を防ぎ、回復期間を短縮する効果があります。特に高齢者にとっては、帯状疱疹後神経痛と呼ばれる長期の痛みを予防する効果も期待できます。このように、予防接種は非常に効果的です。
帯状疱疹予防接種の副作用
一般的な副作用としては、注射部位の痛みや腫れ、軽度の発熱があります。重篤な副作用はまれですが、アレルギー反応が起こることもあります。副作用が気になる場合は、医師に相談することが重要です。予防接種の利点が副作用を上回るため、接種を受ける価値は十分にあります。
引用元: Health Link BC
予防接種のスケジュール
帯状疱疹予防接種は通常2回に分けて行われます。初回接種後、2〜6ヶ月後に2回目の接種を受ける必要があります。このスケジュールに従うことで、最大の効果が得られます。BC州では、予防接種は主にファミリードクターやクリニック、薬局で受けることができます。また、医療保険でカバーされる場合もあるので、事前に確認することをお勧めします。
予防接種に関する詳細情報は、カナダ保健省(Health Canada)やBC州疾病予防管理センター(BC CDC)で確認できます。家族介護者として、大切な家族の健康を守るために、適切な予防策を講じましょう。
帯状疱疹と生活習慣
健康的な生活習慣
健康的な生活習慣を維持することで、免疫力を高め、帯状疱疹の予防に役立ちます。バランスの取れた食事と定期的な運動が重要です。免疫力を高めるためには、ビタミンやミネラルが豊富な食事が推奨されます。特にビタミンCや亜鉛が免疫力を強化する効果があります。
ストレス管理
ストレスは免疫力を低下させる大きな要因です。リラックスする時間を作り、ストレスを適切に管理することが重要です。
適度な運動
適度な運動は免疫力を高め、ストレスを軽減する効果があります。ウォーキングやヨガなど、無理のない運動を毎日取り入れることがおすすめです。
帯状疱疹に関するよくある質問
帯状疱疹は伝染しますか?
帯状疱疹自体は他人に直接伝染することはありませんが、発疹の水疱に直接触れると水痘として感染する可能性があります。特に、免疫力が低下している人や水痘の予防接種を受けていない子供に感染するリスクがあります。
帯状疱疹の初期症状は?
帯状疱疹の初期症状として、右半身、左半身どちらかの神経に沿った皮膚の痛みや違和感、かゆみなどが挙げられます。
帯状疱疹はいつが一番痛いですか?
帯状疱疹では発疹の出る2,3日前から強い疼痛があるのも特徴といえます。 ウイルスが神経節で繁殖することで、知覚神経から皮膚の細胞にまで炎症が拡大することで痛みが起こるのです。 痛みのピークは発疹が出てから7~10日頃とされています。
帯状疱疹はほっといてもいいですか?
放置することは良くありません。 帯状疱疹は、皮膚にかゆみやピリピリとした痛みなど、症状が出てから3日以内に治療を開始すると1週間ほどで治ると言われています。 逆に、放置すると悪化してしまい、皮膚の症状は治っても、痛みが残り長く続く帯状疱疹後神経痛を発症する可能性があります。
帯状疱疹は触らない方がいい?
帯状疱疹になると水ぶくれができますが、破らないでください。 水疱を破ってしまうと、そこから細菌が入って感染症を引きおこしてしまいかねないからです。 患部は清潔に保って、できるだけ触らないようにしてください。
帯状疱疹予防接種体験談(BC州編 2024年)
筆者の体験(2024年)をシェアします。お住まいによって異なりますので、ご自身で詳細は調べてくださいね!
予防接種の情報収集と予約
ファミリードクターから接種が推奨される年齢や、副作用、接種の利点について詳しく学びました。ファミリードクターは、薬局で薬剤を購入してドクターに接種してもらう方法と、薬局で直接接種する方法があると教えてくれました。
私は、最寄りの薬局に電話して在庫を確認し、薬局で2回とも接種の予約を取りました。2回目は、1回目から3カ月後くらいに接種しました。
接種当日
予約当日、ヘルスケアカードを忘れずに持参しました。接種後の休憩時間を確保するため、特に急ぎの用事は入れずに、午前中にスケジュールを組みました。また、接種後に副作用が出た場合に備えて、仕事がない日を選びました。
接種当日の流れ
朝
予約は午前9~10時枠だったので、朝食を摂らず、水分を多く摂り、リラックスしました。
@薬局
午前9時45分に薬局に到着しました。カウンターで名前を伝え、当日の健康状態など、問診表を記入しながら待った後に、薬剤師に呼ばれました。薬剤師は予防接種のプロセスについて再度説明し、質問にも丁寧に答えてくれました。その後、予防接種を受けました。
接種自体は短時間で終わりました。利き手じゃない左肩に接種。少しチクッとした痛みを感じましたが、それほど強くはありませんでした。接種後、待合室で15分ほど待機し、副作用がないか確認し、薬局を後にしました。
午後
帰宅後、少し接種した肩がが痛む感じがありましたが、特に問題はありませんでした。水分補給を続けながら、普段通りの日常生活を送りました。夜には少し倦怠感を感じましたが、早めに休むことで、次の日には元気を取り戻しました。翌日の方が、肩の痛みはありました。2回目に関しても、副反応は幸い局所の痛みだけでした。
まとめ
帯状疱疹予防接種は、特に高齢者にとって重要な健康対策です。BC州では、多くのクリニックや薬局で簡単に接種を受けることができます。自分自身と大切な人々を守るために、予防接種を検討してみてください。詳しい情報や予約方法については、BC CDCやHealth Canadaを参照してください。
この体験が、あなたの帯状疱疹予防の一助となれば幸いです。